「仰げば尊し」を歌えた頃
「仰げば尊し」
…正直、意味も良くわからなかった。
でも、歌っているうちに胸に迫ってくる「想い」。
冷えた講堂の中で、級友たちの息もまた白い。
女子の目には涙の粒…ともすれば「アイツ」の目にもまた、涙。
「いろいろなこと」があったんだけど、皆を思い出すことは難しい。
イヤなこともあった…でも、楽しかったことも多かった。
…だから…帳消し…。
…とにかく…歌おう。
今は、できるだけ大きな声で歌おう。
「いざ、さらば」か…。
なんだか、あっという間のような気もするなぁ。
昨日見たテレビの話したり、誰それが好きだの、違うだの…毎日変わらない。
…でも…悔いとかは無いよ。
楽しかった…楽しくしてもらった…それだけ。
「やれること」を精一杯、やったよ。
受験も全力が尽くせたと思うし。
先生に「やるな!」と言われたって「悪戯」はやってたなぁ。
「廊下掃除」のあとの牛乳は、3本もいけたっけ。
「なにも大したことは無い」ようで「いろんな事」ばかりだった。
…さよなら…さよなら…もうこれで最後なんだ。
「この歌」を歌えるとき、って、きっと「幸せ」だったんだな…。
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