490円
「♪よんひゃくきゅうじゅうえーん」
…「私は犬になりたい \490」
つまり「490円でどれほどの事ができるのか?」ということに言及し、現代のお父さんたちの「お小遣いの少なさ」を嘆いた曲なのだが…嗚呼、さだも「関白宣言」を歌っていた頃の勢いはどうしたのだろうか?。
「俺の愛する女は 将来おまえただひとり!」と歌っていたはずばんど…いや「はずなのに」…。
今、君はなんと「雑種で良いから 愛される存在になりたい!」と「犬になること」を所望するようになってしまったのだ。
嗚呼、嘆かわしいかな!。
そう、君はまるで「ユニクロの特売品」のような金額で、1日を一喜一憂する存在になった。
バブルが弾け、シワシワになった君は、実籾に行って何をしようというのか?。
駅前を散策しようとでも言うのか?。
帰りの切符が買えない君は、ソフトバンクの携帯で家人にこう言うのだろう
「金送れ!」と。
そして家人はこう言い返すのだろう
「…今度いつ帰る?」と。
君は駅前に立つ案山子のように、呆然とするだろう。
この平成の世に来て、関白は遂に失墜した。
昔懐かしく、故郷の味噌汁の味を思い出し「でも、味噌汁…」と牛丼屋の椅子の上で考える。
「俺だって…人間だ…牛丼に卵が無いような人生なんて真っ平だ!」
おお…「♪狼に~なりたい 狼に~なりたい ただ…一度」
正面に座っている若い兄ちゃんの「焼肉定食」をじっ、と見つめながら、自分の並盛が早く来ないかと忸怩する。
…でも「♪750cc(ナナハン)持てない」君は、フェアレディ…ではなく、10年落ちのカローラの社用車に乗って、取引先へと急ぐのである。
嗚呼…故郷の足寄に、春はまだ来ないのか?。
相変わらずの田舎町なのだろうか?。
あの頃が青春だった。
巡る季節の中、風車が回るように、若い時間は過ぎていった。
いつも立ち寄る飲み屋で、ほろ酔い加減で昔語り。
君はいつしか眠りにつく。
…冷たい駅舎のベンチの上で。
「お客さーん…なんだ、寝ちまったんすか?」
…夢は神社の境内で遊んだことか、はたまた縁日の妹の浴衣姿か…。
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