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2010年8月29日 (日)

「ピッツァ・ハウス22時」 太田裕美

「海が泣いている」は、正しく名曲だと思うけど、この「ピッツァ・ハウス22時」も、それに劣らぬ名曲といえるだろう。
しかし!どういうわけか「歌詞サイト」でまったく取り上げられることが無い!。
いや、正直参った…こうなればもう最後の頼み「風待茶房」だ!と頁をめくってみたら…こんな張り紙が…。

なんか…愕然としてしまっているところ。
参った、正直参った。
まあ、これは引退宣言でもなんでもないので「松本 魔☆」には、もうちょっと頑張っていただきやしょうか?。

気を取り直して本題。

歌詞は、これを見た各人が、ご勝手に「Youtube」とかで確認願いたい。
直リンクは、憚られるところがあるもので。


歌中に出てくるのは、男女のカップル。
深夜のレストランでの、二人の会話がなんとも言えず切ない。

松本作品で、いつでも一際光るのは「男女の別れの情景」そのものだろう。
男と女が交互に奏でる「心象歌」は、深夜の、おそらくはゆったりとした音楽が流れるレストランでも、気付かないほどに小さいものだろう。

小さく、皿の上でナイフが軋む音を立てる。
男は、その手を一度止め、再び今度は注意深くナイフを握りなおす。
その手は強張り、小さく震えてもいるかのよう。

女は男のネクタイ姿を褒めた。
服って、人を変えるのね、と、一言。
しかし「印象」が変わって見えても、どうにしようもなく変わることがない「現実」は曲げられない。
終わってしまった出来事たちを語る唇は、もう彼女には無い。

見詰め合うときに赤らめた両頬も、潤んだように濡れた瞳も、全てはもう過去の出来事。
店の名前の変わることは無く、壁の絵も同じままだ。
それでも、人の心は移ろいやすく変わる。

人が去っていった。
身近であった人たちも、そうではない素通りだった客たちも。
まるで燃え尽きた手紙の束が、ちりちりと煙に化けていくように。

コーヒーが二つ運ばれてきて、確かにひとつの「物語」が終わる。
ワインの匂いが、コーヒーの香りに消されるように。


寂しいね…人というのは。
近しいことで、結ばれることで、何かを求め合い…求め合っていく中で、何かを確実に削り取っていく。
残酷でいて、優しい遊戯(ゲーム)。

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