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2012年5月 6日 (日)

「屍の上の塔」…HIROSHIMAの空の下で

中国地方方面に旅行に行ってきました。
山陰と、そして広島。
5人ほどでの小旅行です。

いつでもそうなのですが、小さな団体でも、団体旅行は少し忙しないのが困ったところです。
スケジュールリーダーが居ないと、意見の相違が大きいのも困ったところ。
ワタシラのばあいは、スケジュールは決まっているので良いのですが、やや忙しなく各地を回るので、自分のペースというものは最初から捨ててかからないことには辛いものがあります。
今回もよって疲れましたが…まあ、上出来でしょうか?ね?。

山陰の港町の風景を見たりもしましたけど、一番印象的だったのは広島の「平和記念公園」でしたね。
「平和祈念館」に立ち寄ったりして、原爆の悲惨さをより深く知ることが出来ました。

原爆ドームにも初めて立ち寄りましたけど、あの当時の頑健な(建築物って、昔のもののほうが現在のものよりも頑丈に出来てるんですよ?…材料が良いんですね)コンクリート製の建築物があれだけ破壊される、って言うのは…ものすごい爆風だったんでしょう。

直下の爆発時の温度は摂氏3000度~4000度と言われているそうです。
鉄の融点は約1500度くらいですから倍以上で、沸点をも超えています。
まずは衝撃波が発生し、その後に爆風。
言うなれば、最初に「ダウンストリーム」が発生した後に「火砕流」に襲われたようなものです。

5日後に撮影された米軍の航空写真をみると、コンクリート製の建築物以外は爆心地周囲に存在していないのがわかります。
ほぼ「吹き飛ばされてしまった」感じです。
そして周囲3kmは熱被害が甚大で、屋外にいた人は即死か重体。
建物内部にいた人も最重度熱傷で、ケロイド状態です。

そしてその後に降った「黒い雨」。
重度の火傷を負った人は、水を希求するのですが、そのために通常ならば飲まないであろう「黒い水」を飲み、ある人は急激なショック状態で死に、ある人は放射線障害で脱水症状を起こして亡くなりました。
無論、直接被爆をした人は、熱傷のほかに「急性放射能障害」による症状で亡くなったり、癌や脳症、白血病などで後に亡くなられた人も大勢いました。
正しく「無間地獄」…地獄絵図です。

やり切れぬ気分のままに外に出てみれば、広島は丁度「フラワーフェスティバル」の最中。
新緑がまぶしい季節の中、催しが開かれて、多くの人が街に繰り出していました。
原爆が投下されたときから時間が流れたとはいえ、同じ「この場所」で繰り広げられている「お祭り」が俄には信じられません。


東日本大震災での原発事故から1年が経過しても、日本政府は「舵取り方向」について、あやふやな見解を出し続け、国民をごまかし続けています。
…こんなことで良いのか?とあらためて思います。

原爆と原発事故を簡単に混同するべきではないのですが、こと「放射能被害」というものについての「本質」というものは共通です。
対策すべき「もの」が直接目に入らない分、油断や慢心が巣食いやすいのは仕方が無いことかもしれませんが、問題はすでに「起こっていること」…進行していることなのだ、ということを努々忘れてはいけないのです。

戦争というもののみならず、我々日本人は多くの屍を踏み越えながら、こうやって豊かに生活をしているわけです。
豊かさは時に人の目を曇らせます。
文明というものは、つまり「屍の上の塔」なのです。

どんなに高みを目指そうとも、それは所詮は「屍の上に立てるもの」ですから、必ず瓦解します。
時に自らの手で塔を壊しながら…または、時間という流れの中で壊れながら…そして「無理に立てることで耐え切れなくなることでも」塔は倒れるのです!。

我々はそれを嫌と言うほど眼にし、そして愚かにも塔を再び建て直してここまで来ました。
そしてまた、たくさんの被害の上に、再び塔を建てようとしています。

だからこそ…もし、この輪廻が逃れられぬものであるというならば、尚更に「愛」というものを忘れてはいけないはずです。
人が人を思う気持ちとしての感情…愛情というものは不安定なものではあるけれど、人が唯一「他社の存在について深く考えることが出来る」切欠を与えてくれるものだからです。
もしも…それを忘れてしまうならば、文明はますます肥大し、膨れ上がっていくことになり、やがて轟落することでしょう。


愛はお仕着せからは生まれません。
マスコミや政府に「絆が大事だ」などとお節介をされる前に、自らの心を奮い立たせることです。
それこそが亡き人への供養だと思い知らされた旅でもありました。

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