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2018年10月 8日 (月)

故郷は

電子ブック化で、小山田先生や作品群のコメントがSNSで増加してきている。
喜ばしいことだ。

私を始め、先生の作品に救われたとか、行き先を示してもらったとかの方もいらっしゃると思うけど…そこまでではない方、発表当時数年は関わっていたけど、遠ざかっていた方が再び、先生の作品を見直されている、というのは、私的にはかなり不思議だったりもしている。
ここ数年は、大袈裟に言えば「神懸かり」というか「奇跡」を見ているようで、キツネにつままれているようで、おかしな気分がしている。

先生が急逝されたというのが切っ掛けになっているのは、疑いなく事実なのだろう。
しかし「ここまで」の反応があるとは思わなかったというのも確か。
「小山田いくの世界」というものは、知識を通り越し、記憶の深層にまで穿つ威力があったのだ!と思うと、それもほのかに誇らしかったりする。


だからこそというか、この際だからもう少し「アクティブに」動いてもいいのかな?と思ったりする。
今までの活動として「ファンの集い」とか「コミケでの作品制作・販売」というものもあった。
もちろんそれらの活動は素晴らしく、参加こそしなかったけど(私はそういうのが苦手なんで:汗)正直うれしかった。
…ただ、今の私にとって、先生と、その作品は「過去」になりつつある。
忘れていくというのではなくて、目的地に向かって線路が分かれていくように、どこかで「ポイント」が切り換えられたんだと思う。

今年も小諸にはあまり行かなかった。
いけない理由もかなり多かったのだけど…なぜか足が前に出ない気分になっていた。
頭では想っているのに、足が「竦む」のだ。
そしてその後に、不思議と気分が落ち込んでしまう。
この気持ちは何だろう?。

「故郷は遠きにありて思うもの」という「室生犀星」の詩が浮かぶ。
犀星の故郷は金沢だが、私にとっての「心の故郷」というのは小諸だろう。
今までに百何十回は訪れただろう場所…少しばかりの差異はあれど、その空気感は昔と変わってはいない。
しかしなぜか「何か」が違う、という疑いが晴れない。
先生が亡くなったことで「暗雲」が生まれたのだろうか?。
小諸を想うとき、なぜか心に雨が降る。

アクティブには動きたい気がする。
その「アイディア」というのも、実はあったりする。
実現の可能性も低くはないと思っているし、拡張性もかなりある…ある意味ちょっとした「核弾頭」なんじゃない?って自画自賛してたりする。

やってみたい気持ちはある。
ただ、足が動かない。
心は先に進もうとするのだが、足が悴むようで動かない。

多分「I miss you」なのだ。
自分では否定してきたつもりだけれど、きっとまだショックから抜け切れていないのだ。

どういった偶然なのか、私はここ数年で「自分に大きな影響を与えてきた人たち」を次々失くしている。
それもみなほぼ同年代で、私よりも10年ほど先輩の方たちばかりだ。
その中には私の近親者も含まれている。

良くしてもらった人や、逆に私が尽くして来た人もいるが、関わりが深い人ばかりだ。
その中に先生の存在も入っている。
たった一度、邂逅しただけとはいえ、その数分間「だけ」であっても、私にはまるで「スポンジが水を吸う」ように、たくさんの情報が入ってきていた。
…お身体の調子が良くないであろうこと、元々スリムな方だったけど、猶更に痩せていらしたこと。
私のくだらない質問に答えようと、長考をしていたこと。
まるで大切な何かを探し当てるかのように…その様があまりに悲しくて、席を立ってしまったこと。
その姿を見るに、私の中にまるで堰を切ったように「時間」という奴が雪崩れ込んできたのだ。

その時の「重さ」というものが、今でも忘れられない。
「すくらっぷ」に出会ってから、もう三十有余年が経過した。
その「年月」の重さ、というものが、私の中でズッシリと重い。
それを振り返るとき、私に真摯にしてくれた人の眼差しを感じ、また、あまり満たされたとはいえないであろう人のことを想い、重ね合わせてしまう。
様々な感傷が、私の背中に重なり合って、呻いているようだ。

そういった過去から別れたい、決別をつけたいという思いがある。
ポイントはもう切り替わっている。
あとは今、並行に走っている「線路」を見送るだけだ。
その「切っ掛け」たらんとするなら…と、そんな気分でもある。


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コメント

似たような気持ちなのかもしれませんね。
僕も、あの時代に小山田いく先生の作品に触れ、
小諸でクロスしたであろうグリーンエイジたちのローカスがもう一度クロスするようなイベントのようなものが何かできないだろうかと考えはじめ、2020年にそれを実現すべく、Twitter上で準備を始めました。
いい機会ができたらいいな・・・と思っております。

>萌旅調査官さん

コメントありがとうございます。

そうですね、いい機会があれば…と、思います。
私もなんとなく「こういうことが出来ればな」という構想はあります。
ただ、話が結構大掛りになりそうなので(汗)じっくりとというか。
各方面に判断を仰がなければなりませんので。

前回のミーティングは、私は参加できませんでしたけど、今回は参加してみようかと思っています。
ご健闘お祈り申し上げます。

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