2、上州の風

2006年12月20日 (水)

上州の風 パート1

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プロフィールがわりに、と言いますか、
「私の育った場所」ということで
「上州…群馬県」を紹介していきます。

ただし、ただの「ガイドブック」じゃありませんよ
私が現住している「群馬県」の「生の姿」を、出来るだけ感じていただきたいと思ったのです。

そのために名所、旧跡の紹介と言ったものはなるべく避けます。
「どんな風景が広がり、どんな暮らしがあるか」というのを「感じてもらえるように」書いていくつもりです。


群馬はとりたてて特色の少ない土地柄だ、と言われます。
「特色」というのが、北海道のように「広い大地」だったり、沖縄のように「青く澄んだ海」というのならば、それは確かに頷くしか無いのでしょう。
いかにも美味しそうな郷土料理、海千山千の「食材」も「ここ」にはありません。

ただし、どの場所にも同じように「人間の暮らし」があります。
私は、その「核たるもの」を語らずに、観光ばかりの「おくに自慢」を繰り広げる気は毛頭ありません。
もっと「知って欲しい」ものがあるのです。

どんな風が吹き、どんな街並みがあり、川が流れて、人が暮らしているのか。
それを現していきたいと思ったのです。

次回から、始めます。
1度目のお題は「風」です。

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上州の風 パート2

まずは題目通り「風」。Scan10326


吹き抜ける風、そよぐ風。
上州は「風のくに」です。

有名なのは「空っ風」。
冬場に吹く、冷たくて、乾いた北風です。

乾燥して、地肌が見えている畑の上に「砂塵」が巻き起こります。
たくさんの畑の「土」を舞い上げながら、空気は黄色に染まっていきます。

自転車に乗る人も、歩行者も、みな顔を下げながら、
時に口の中に入った砂粒を味わうように
顔を歪ませながら、風に向かって歩くのです。


びょうびょうと吹く風に頬を切られるようにして歩いていく、
大きな川にかかる橋の上を、背中を丸めた「黒い人たち」が
列を為して歩いていきます。

遠くには谷川岳の白い峰が輝き、
空は抜けるように蒼くて、限りが無いくらい。
真直ぐな光線が、遠慮無しに降り注いでいるはずなのに、
この「冷たさ」は、如何ともしがたいのです。


山にさえぎられて、雪を向こう側に置いてきた「冬」は、
上州の平野に、その「残り」を置きながら去っていきます。

風は「びょうびょうと」激しく音を立て、
すっかり葉の落ちた樹を、尚更に冷たく凍らせて、
小さな枝葉を揺らしながら、
大きな幹を、嘲笑うように抜けていきながら、
全ての存在の「熱」を奪い取っていくように、
「これが冬だ」と、厳格な教師のように語りつづけていくのです。


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2006年12月21日 (木)

上州の風 パート3

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風の次は「水」。
上州は「水のくに」でもあります。

日本と言う国は「豊かな国」です。
「川や、湖を見たことがない」と言う人は、
この国にはほとんどいないでしょうね。

都市にも水が流れ、海があります。
地方には大きな湖があったり、大河があったりします。

群馬県は南北に「利根川」という大きな流れが通っています。
その「最初の一適」は、群馬県から生まれいづるのです。

やがて、たくさんの流れを集めて成長した川は、前橋市に入る頃には「ようようとした」姿になっています。
その姿は人間に例えるならば「青年期の趣き」と言えましょうか。
流れも速く、水量も豊か。
夏には鮎を追う人たちの竿が、水面に何十本も立ち並び、強い日差しの中映る「濃い影」が揺れています。

利根川は「板東太郎」と言われますが「長兄」にふさわしく、その展開される「風景」は、冬の「谷川岳」と共にあって厳しく、また春の桜花を散り流しながら、とうとうと穏やかに往き、夏の日差しの煌きに若さを、また、紅葉葉の朱を映すほどに静かに流れて行きます。

上州人は、殊更に山や川を愛でながら暮らしている人たちだと思います。
「上毛三山」と言って「赤城山」「榛名山」「妙義山」のことを指すのですが、
場所によって「おらが山」があり、「上州を代表する山は?」とか「赤城山は自分のところから見るのが美しいのだ!」などということが話題に上ったりします。

「自然を愛でながら暮らせる」と言うことの幸せを、
テレビで砂漠の中で生活している人たちの姿を見て、本当に「貴重なことだ」と実感させられました。

「おらがくに」には、本当に大した物、派手なものは何も無いけれど、
「当たり前」と言ってしまうのが惜しいくらいに、豊かな自然や風景があります。
「大雪」も降らず、大水害も滅多に無く、地震も少ない…あるのは夏の雷くらい。
そんな環境が、この「くに」の色を作り出してきたのです。

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